2010/12/08

BlS契約回線にSPモードを付加してdocomo.ne.jpドメインのメールを送受信してみた

契約手続きとか、使い勝手が、とかそういう話は多分あっちこっちにありそうなので省略。


契約前/契約直後に知っておくとよいこと

  • そもそもSPモードはいわゆる「通話ができる契約」(FOMA新料金プランなど)に対してのみ付加できる。BISだけなら従量制データプラン回線であっても付加できるが、SPモードは付加できない。
  • SPモード設定まわりのアプリケーションは、ドコモマーケット(アカウントを作る必要あり)からダウンロード可能。アプリケーション代金は無料。無線LAN環境下でダウンロードしてもよい。
  • SPモードを付加するには、ドコモショップへ出かけるか、ドコモスマートフォンケアへ電話すればよい。My docomoでは契約できない。
  • SPモードを付加することができたら、一度端末をrebootさせること。そうしない限り、その後の設定はできない(サービスブック再送信でもよいのかもしれないけれど、もはや確認できない)。

契約直後に知っておくとよいこと

  • SPモード設定用のアプリケーションは、必ず3G回線での通信を要求する。無線LAN環境のみ、あるいは、3G/無線LAN両方とも使える環境では利用できない。
  • 特に設定しない限り、「SPモードのpin」は0000。iモードのデフォルトと同じ。もちろん、当該アプリケーションを使ってpinを自分の好きな数字へ変更できる。
  • 先にメールアドレスとして使う文字列(当然、指定できるのはlocalpartのみ。ドメイン名はdocomo.ne.jp)の指定をやっておく。「アドレス変更が1日3回まで」はiモードと同じ。当然、すでに使われている文字列は使えない。
  • 次にパスワードを設定する。長さの制約のみでなく、文字種の制約もある(例:英小文字だけのパスワードはrejectされる)ので注意。

両方の設定が完了すれば、SPモード設定用アプリケーションは終了させてもよい。当該アプリケーションではメール受信時のフィルタ設定はもちろん、SPモードのメールサーバが保持するメールの保存期間(デフォルト30日)を変更したり、サーバがいっぱいになった時のメール削除などもできる模様。

メール送受信をするために

  • メールアドレスとパスワードが確定したら、BISのwebサイトへログインし、当該メールアドレスの登録を行う。メールアドレスとパスワードを入力すればあっさり設定完了(Gmailのメール青dレスを登録するときとまったく同じ)。
  • 通常、BIS側で設定可能のはずのフィルタ設定が、SPモードのメールアドレスに対しては提供されない。おそらく「SPモードの設定でできるから」だと思われる。従って、特定のメールを受けたくない(あるいは、受けたい)場合には、SPモード側で設定する必要がある。BIS側で設定できるのは、実質signatureの中身くらい。

BlackBerry端末から送信したSPモードのメールは、ぱっと見た限り「普通のiモードメール」に見える。とはいえ、よーくみるとちゃんと痕跡が残っているので、「これはBlackBerry端末から送られてきたSPモードのメール」であることはすぐにわかる。見るポイントは以下の通り。

  • X-rim-org-msg-ref-id: ヘッダが(ちゃんと)ついている。
  • Message-ID: の中にblackberryな文字列が埋まっている。
  • X-DCMMail: spmode というヘッダがある(おそらくSPモードメールであることを示唆している)

一番最後の奴は確かAndroid端末でSPモード契約してメール送信した時にもついていたような気がする、ので多分「SPモード」としてはひとくくりなのかもしれず。

送信されたメールで興味深いのは、Received: 行にはRIMのサーバを経由したことが記載されていない、ということ。わざわざそうしているのか、たまたま実装したらそうなってしまった、のかはわからないけれども:)ただ、上記のヘッダが残っている事実から

  • 端末から送信されたメールは、通常通りRIMのサーバへまず届けられる。
  • 事前にRIMは、当該アカウントから送信されたメールはいったんdocomoへ送信することを知っていて、それにしたがってdocomoへ転送される(よって、Message-ID:やX-rim-org-msg-ref-id:が付加される)。
  • docomo側では、受け取ったメールからReceived:をいったん削除してから(かつ、X-DCMMailを付加して)メールを本来受け取るべき宛先へ送信する。

ということが行われているのではないか、という気はする。

BlackBerry端末から送信したSPモードのメールは、従来と基本的に同じっぽい。よく考えてみれば、多分iモードメールのサーバに適当なwrapperをつけたのがSPモードのメールサーバ、のような気がするので、まぁそういうものなんだろうなぁ。

いずれにせよ、これで仕組みとしては「iモードメールをPOP/IMAPでとってくる」くらいの技をdocomoはすでに持っているのは間違いないような気がする。SPモードとiモード(のメール)に区別がなくなるのは、いつの日なんだろう。

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